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タタ奈々と空稲で二次してます。 どちらのジャンルも原作設定をメインとしております。
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じゃーん!掲示のお許しが出ましたので載せることができました。
ついったで仲良くしていただいてる、うすしお(@usushio53)さんのイラストです。
この方は消防車や救急車、自衛隊機などを精緻に手書きする技術を持った方で、
中には彼自身のアイディアを付け足した、機体なんて言うものもあるようです。
そのうちの一つがこのイラストなのですが、F-2の開発段階にあったifをイラストに
されたそうで、丁度イーグルとF-2を足して2で割った感じが、この機体の
フライトを想像させて面白いなと感じました。
現行のF-2もそうですが、低空飛びそうですねーww

将来的には、やはり更にステルス性の高い機体が選ばれるだろうと、
うすしおさんともお話したのですが、F-35以降来そうなうすーーい機体が
あまり関心が向かない(今のところ)わたしは、こんな機体の開発に
蒼太が関わってたらなと思いながら、書いています。
この機体のコードネームは前に書いたお話読み返すと確か『Dragonfly』だった
気が…。
トンボのようにひらりと飛んで欲しいってのと、とんぼ=アキツ=秋津嶋(日本の
古名)ってイメージで考えたように記憶しています。


ここまでぐいっと進みましたが、ちょいとまた資料あさりに入るので
筆が止まるかもしれません(^^ゞ←鬼!

小説は続き記事からです。

拍手[4回]



◆◆◆


海からの風が涼しく感じられる時間。
日付はまだ今日、と言える時間帯ではありますが、ハードな訓練と見えて普段から鍛錬を怠らない彼でも、今日は疲れてしまったようで食事後には寝てしまいました。
キッチンを片付けて、シャワーを浴びると、わたしは彼の実家の空井家に電話をかけました。
タブレットには柴犬の大ちゃんと、義父が映っています。
「郁さん、体調はどう?食欲は?」
「ありがとうございます。思っていたよりずっと楽です」
「まあ、安定期とは言え、油断は禁物だけれどね。来週にはリカとそちらに行くから」
「はい、お待ちしてます」
「蒼太はどう?」
「訓練がハードみたいで……今はもう寝てしまいました」
「『アノ』海兵隊の訓練だからね…。厳しいなんてもんじゃないだろう。自慢の鼻がへし折られてないと良いんだけど」
「そんな事は。蒼太さん、頑張ってます。きっと良い結果を出されるのでは」
「このミッションは、空自の幹部OBにさり気なく当たっても、知ってる人自体が少ないんだよね。本当に当事者とその関係者って感じだ。まあ、郁さん側にいるし、あまり心配はしてないんだけど…」
画像の向こうから、「ただいま」と声がして、リカさんが現れました。
「郁ちゃん、お久しぶり!来週にはお休み取れたから、わたしも沖縄行くわね」
「リカさん、お久しぶりです。お仕事いかがですか?新しい番組の制作に入ってらっしゃるんですよね」
「そうよ、もう制作段階だから、あとは若い方にお願い出来るから、わたしはお休み」
リカさんはにっこり笑った。
相変わらず彼に似た笑顔。
でもこの普天間のベースキャンプに来てから、少し義父の方に似て来たような気もします。
どちらにしても親子の繋がりを、強く感じます。
わたしの――今お腹にいる赤ちゃんはどうかしら?性別はもう分かる月齢だけれど、わたしは聞かないでいます。
どちらに似てるかな…?
先日義兄にメールしたら、義兄は「そんなものは生まれてみないと分からない」と、素っ気ない返事が来たけれど、むしろこんな話題で彼が返信するようになった事自体が奇跡的なので、わたしは嬉しくなってしまったのでした。



クラブでRhapsody in blue をリクエストされ、弾いているとポコンとお腹を蹴られたような感触がありました。
思わず演奏の手を止めてしまい、お客様の視線が集まってしまった為、「失礼しました」と頭を下げて、また弾き直しました。
弾き終えるとオーナーのミゲルがやって来て、心配そうに言いました。
「カオル、体調悪かったら今日はもういいぞ」
「すみません、大丈夫です。今、赤ちゃんにお腹を蹴られたような気がして」
「そうか、それならめでたいな!ちゃんと育ってる証拠だ。ウチの孫もこの前生まれたばかりでな。まあ、あまり無理はしないように」
ミゲルの気遣いにお礼を言って、わたしはまた今度はホフマンの舟歌を弾き始めました。
この時間になるとそろそろお客の士官達も官舎に帰る頃です。
それまでの賑やかな曲調と違い、わざとゆったりしたテンポの曲を選びながら、お客のリクエストにも応えていきます。
もうすぐ彼が迎えに来る頃だなと、店の入り口を見ながら、曲を弾き続けました。



翌週になると彼の両親がやって来ました。
那覇を少し観光してから、普天間の官舎に泊まることになり、わたしはその日はクラブの仕事を休んで、義父とリカさんを待ちました。
彼は一緒に出迎えられない事を心から詫びていました。
フライトの訓練が始まってから、あまり時間がないようで、クラブに迎えに来るのもいつもギリギリです。
彼の――恐らく上官にあたるアルヴィンも、クラブに顔を出すのは週に一度くらいになりました。
ぼんやりとした不安がありました。
このミッション――わたしは彼があっさりと説明した部分しか知りませんが、日米共同開発の新型戦闘機に関しては、情報があまりにも少ないような気がしました。初め6か国の共同開発だったのが、ヨーロッパと中国の提携が強くなり、日米の二国での開発になったと聞きます。しかしアメリカが任せたR社1社の開発で事故が多発し、両国のエンジニアやパイロットに犠牲者が出る段階になり、アメリカの人権団体からも厳しい意見が出るようになって、ようやく日本も口を出すようになりました。 
――それなら、と言う事でテストパイロットにも日本人を、と言う事になり、航空自衛隊から何人か選抜する事になったのです。
既にベテランの戦術飛行隊のパイロットが一人、アメリカのノースカロライナにあるキャンプに行っていると聞いています。
今までもなかなか二人が毎日顔を合わせられる事がなかったことから、今の生活はわたしにはとても幸せなものに感じます。
けれどーー
先には見えない大きな不安があり、わたしの余計なものは見まいとする決意を揺るがしています。
「郁ちゃん、お待たせ!」
那覇からレンタカーを借りて来た義父とリカさんが、到着しました。
何故か後ろで荷物を運ぶ義父がゲッソリとしています。
「大丈夫ですか?車、酔いました?」
「あ、妊婦さんは荷物持たなくていいよ。そりゃあ、酔うかもね。リカに運転任せるんじゃなかった」
「そんな事言っても、周りに合わせて走ったらあのスピードになっちゃうのよ」
リカさんは肩を竦めました。
「郁ちゃんが好きな、両国屋の二人静も買って来たわよ」
「ありがとうございます。アレ、出版社で頂き物で食べてから大ファンで」
わたしは扉を開けて、彼の両親を迎え入れました。
「やっぱ、米軍の官舎は広いわねー」
リカさんはリビングを見回して言いました。
確かに一般的な日本のマンションに比べると、米軍基地内の官舎はゆったりとした作りです。
既にコーヒーを淹れて用意していたので、二人をソファに案内して、キッチンに戻り、カップにコーヒーを淹れました。
「蒼太の好きなコーヒーだね。コロンビアだ」
「そうですね、蒼太さんはヨーロピアン系のコーヒーの方が好きみたいで」
「アイツの事だから、牛乳たっぷり入れたカフェオレなんだろうけど」
「フフっ、お砂糖も三杯入れますよ」
辛いもの、苦いものが苦手な彼は、カレーは甘口でなければ食べないし、コーヒーはミルクを入れなければ飲みません。
ひとしきりお茶の時間を過ごして、ゲストの二人が荷物を解き始めた頃、わたしのスマホに電話が入りました。
着信はわたしの登録していない番号、局番は普天間の市内です。
出てみると――
「カオル?分かる、わたしよ」
それは今は彼の所属する飛行隊の整備士のアリサでした。
「アリサ?どうしたの?」
ズキンと胸の辺りから大きな音が聞こえた気がしました。
不安――曖昧に掴めなかったそれが、もしや形になったのでしょうか?
「……今、一人?」
アリサは一度深呼吸しました。
「彼の両親がいるわ」
「そう、一人じゃないのね。じゃあ、そのご両親も一緒に、航空隊の隊舎まで来て欲しいの。今そちらに一人迎えを寄越すわ」
「待って!アリサ。彼に、彼に何かあったの?」
「……通信が途切れて15分経つのよ」
「……!」
「まあ、電波上の何かのトラブルだとは思うんだけど、アルが今こちらに帰投してるから、それを待ってるの。無理はしないでね」
「分かったわ」
わたしはすぐに彼の両親の元に行き、今聞いた事をなるべくそのまま伝えました。
一瞬二人共、言葉がないようでした。
先に話し始めたのはリカさんでした。
「着替えないで良かった。郁ちゃん、大丈夫?わたしたちは一緒に行けるのかしら?」
「はい、そうして欲しいと…」
ふと義父を見ると、義父はスマホを睨むように見ていました。今までにない厳しい顔つきです。
けれどわたしの視線に気がつくと、にっこり笑顔になりました。
「大丈夫、郁さん。こう言う事は空を飛んでたら良くある事です。流石米軍だな、家族にはあまり情報は隠さないらしい」
「……」
義父は義父自身があまり話すことはありませんが、彼も夫と同じように戦闘機のパイロットでした。
経験から、わたしの気が付かない何かに気が付いたのでは?
「大丈夫。蒼太は昔からちょこまかと良く居なくなる子でね。リカと僕と近所の人にもお願いして、マンション中探した事もあったんだ。そしたら家のベッドの下で、ブルーのトミカ握って寝ちゃってたなんて事もあったんだ。ひょっこり涼しい顔で出て来るよ」
「…はい」
もしかしたら今一番不安なのは、彼の両親かもしれません。
わたしはすうっと呼吸して、気持ちを落ち着けると、いつも仕事に持っていくショルダーバッグを準備してスマホを入れました。
官舎のインターホンが鳴るのを待ちながらーー
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次女妊娠中にQEDにはまりました。
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……なんじゃ!このネタ!?と
思ったら、目をつむって十数えてなかったことに
して欲しいです^^;
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