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タタ奈々と空稲で二次してます。 どちらのジャンルも原作設定をメインとしております。
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以前、全家美鳥ちゃんを出したので、今回は六歌仙のゲスト
斉藤貴子ちゃんで。
この二人は確実に結婚式に参加したのではないかと思われます。

でも二人で会った時にきっと
「やっと結婚するんだね」って涙ぐんだとかw

少し短いお話ですが、お付き合いください。

小説は続き記事からです。

拍手[4回]




◆◆◆



奈々さんと知り合ったのは今から十三年前、
わたしがそろそろ大学への通学にも慣れて、
キャンパスの雰囲気に馴染み始めた頃でした。
お互いの実家のある北鎌倉の駅のホームで電車を待っていたら、
奈々さんが、奈々さんをご存じの方なら誰でも知っているあの優しい笑顔で、
「貴方も明邦大学よね。今年入学?」と声をかけられたのがきっかけです。
奈々さんは薬学部、わたしは民俗学部と学部は違いますが、
この出会いから奈々さんとは変わらぬお付き合いをさせて頂いています。

あ、申し遅れました。わたくし斉藤貴子と申します。


わたしは新婦の奈々さんの後輩代表として、
こうしてお祝いの言葉を述べさせて頂いておりますが、
新郎の桑原さんにもお世話になりました。
わたしの卒業論文の為の京都への調査旅行の際は、
お二人に大変お世話になりました。
大変な事件もありましたが、お二人の絆の深さを知った旅行として、
思い出に残っています。



二人の絆と言えば、大学時代こんなことがありました。
わたしが奈々さんと知り合った頃、既にお二人の間のことは
大学中に有名で、いつもお昼になると学食で話すお二人の姿が見られました。
わたしにとっては理想のお二人でしたが、
そのことを同じ学部の先輩に話したことがあります。
すると、
「去年の秋まではね~、棚旗さん、別の人と付き合ってたのよねー」
「そ、そうなんですか?」
「あの桑原先輩が?って思うかもしれないけど、あれって略奪愛よ」
「略奪?!」
「棚旗さんと付き合ってたの、うちの学部の…ほら今四年生の
 藤垣って先輩いるでしょ。棚旗さんが入学当時に猛アタックして、
 付き合い始めたらしいんだけどね。
 秋頃から棚旗さんが駅で変な男に絡まれてたのを助けたとかで、
 タタル先輩と仲良くなりだしたのよ」
「でも奈々さん、二股かけるような方では」
「うん、うん。そうよね。おっとりしてるし。
 自覚ないでしょ。でも相合い傘事件が起きてさ」
「相合い傘事件?」
「なんでも玄関で雨止むの待ってた棚旗さんに、
 藤垣先輩の目の前で傘差し出して『駅まで一緒に行こう』
 って言ったんですって。棚旗さんは側に藤垣先輩がいたことに、
 気付いてなかったみたいなんだけどさあ」
「桑原先輩が相合い傘する相手なんて…奈々さんくらいでしょうね」
「歩く無愛想人間だもんねー。それで藤垣先輩がキレちゃってさ~。
 翌日何故か民俗学部の講義に混ざってた桑原先輩に、
 論戦ふっかけたのよ。民俗学で」
「ほ、本当ですか?確か藤垣先輩って、論文、
 歴史雑誌にも掲載されたって方ですよね」
「そうそう。『明邦大学民俗学部の伝説的頂上対決』なんて
 呼ばれててさ。まあ、タタル先輩は薬学部だけど。
 アレ藤垣先輩はタタル先輩へこまそうとしたんだろうけど――」
「まさか桑原先輩が?」
「言い負かしちゃったのよね。確か『日本各地の河童伝説とその発生』
 とか言うテーマだったんだけど」
「………」
「そうこうしてるうちに、藤垣先輩と棚旗さんが別れたらしいって
 噂がたって」
「奈々さんはご存じなんですか?」
「…多分あの感じでは気付いてないのでは」
「…そうでしょうね」
「以来タタル先輩は棚旗さんを一人占め出来るようになったと言う訳。
 民俗学対決による略奪よ。スゴイと思わない?」




「んー、変だなあ」
貴子は持っていたシャーペンを、ポイッと放り出した。
「二人の絆の深さを始まりから語ろうと思ったけど、
 結構…かなりおかしいかも。結婚式には相応しくないなあ」
大体…と思う。
三人(小松崎も加わったので四人とも言えるが)でした京都旅行から、
二人の結婚はそう遅くはないだろうと思ったが、何故か八年もかかった。
確かに二人ともマイペースで、世間とは流れる時間が違っている感じだ。
ありきたりの内容の祝辞が似合わないのは、
あの二人に却って相応しいかもしれない。
マイペースながらも互いの気持ちがやっと通じたのだから、
心からのお祝いの言葉を述べたい。
―――貴子は思い直すとシャーペンを拾い、また机に向かった。


※すみません、マイ設定なのですがタタ奈々の結婚式は伊勢終了の一年後
の五月としております、ご了承くださいm(__)m
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