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体調は良くなったり悪くなったりを繰り返しなんですが、
ぼちぼち検査結果ではっきりわかるかな~と、
思いつつ過ごしています。
今日は読んだ本からの紹介。
デュマの『ダルタニアン物語』(俗に言う三銃士って奴です)から
フランス史好きなわたしには、かなりご贔屓の作家、
佐藤賢一先生の一冊。
お話の作りがミステリー仕立てになっていたので、
洋物の歴史薀蓄も、という方におすすめです。
ネタバレがあるので、感想は続き記事からです。
カルチェラタン / 佐藤賢一・著 講談社文庫
16世紀のパリの大学街、カルチェラタンを舞台に起こった事件を
新米夜警隊長、ドニ・クルパンとその悪友兼元家庭教師で、
パリ大学神学部きっての英才ミシェルが推理、解決していくお話。
主役のドニがなんか西田くんとオーバーラップするものがありまして(笑)、
こちらで紹介したくなりました。
だって彼目線の女性キャラ、皆出てくるたんびに凄い美人になっちゃうんだもん(爆)
元々が純粋な性格のせいか、非常に自分の純潔と(故に20歳越えてもまだ童貞)、
恋人にも貞潔の理想を抱いていて、女性関係には臆病。
対するミシェルは神学部の学生(当時の神学部の学生は皆お坊さんだった模様)で
ありながら、百人斬りか!?ってくらいの女たらし。
恋人は取っ替え引っ替えだわ、不法な娼婦たちの影の元締めにはなってるわ
なんだけど、一方では文武両道の天才で学生からの信頼も厚い。
教え子のドニに対しては、悪いことばかり教えてる不良のお兄さんでも
ありながら、文句は言いつつも面倒見よく相談ごとにも乗っている。
でもこうした二人の性質の違いが、最後には神学に絡めて
人を愛する愛し方の違いとして、きちんとお話に絡んでるところが
すごいな~と思いました。
お話の主要の部分が『神学的論争』、当時聖書に沿ってカトリックでは
夫婦や恋のあり方、性的なことまでかっちり決められていたんですね~。
あまりキリスト教が主流にならなかった日本には、馴染みのない部分も
出てきますが、この作家さんは難しくなりがちな部分を、
身近な問題にかなり引きつけて書いているので、わかりやすくお話が展開
しています。
時代はマルティン・ルターの宗教改革後のあたりなので、
歴史の教科書でみたような宗教改革の偉人たちが、パリ大学の学生として
ぞろぞろ登場します。
日本人に馴染みの人はフランシスコ・ザビエルとか。
色々と乗り越えつつ、終わりの方では事件に絡んで
謎だったミシェルの過去が明かされ、そしてその経験を通して
主役のドニくんの非常に大きな成長が見られます。
なんだかんだ言って、ヒロインのマルトさんに
ミシェルは結構惚れてたんだなーと思いました。
だからふられた後なんだかやさぐれてた訳だ。
少々性的描写が直截で厳しい部分があって文体に慣れない方も
いらっしゃるかもしれませんが、
日本史も好きだけど西洋史も興味アリな方にはおすすめです。
本当は同じく佐藤賢一先生著の『王妃の離婚』こそ、
わかりやすくておすすめしたいのですが、
こちらはいつかイラスト入りで…とも思うので伸び伸びに(^^;
カルチェラタンよりは王妃の離婚から読み始めたほうが
馴染みがよいかもしれません。
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一切関係がありません。
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著作権も一応手放してはいないので、
ご利用の際はご一報下さい。
……なんじゃ!このネタ!?と
思ったら、目をつむって十数えてなかったことに
して欲しいです^^;