ちょっとだけ小話が出来たのでUPします。


まあさん、ありがとうｗｗ

[16回]

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その日地方に異動になり官舎に暮らしている、
息子夫婦の家に、旅行のついでに立ち寄った空稲。
息子のあまりの横暴な夫ぶりに驚く。
 
 
蒼太「オイ！さっきから呼んでんだろ！アンタさ…」
(郁、必死で料理中)
リカ「ちょっと！蒼太！！自分の奥さんを『オイ』とか『アレ』とか
『アンタ』って呼ぶことないでしょう。
『郁ちゃん』て言う可愛い名前が付いているのよ」
蒼太「うっせえなあ……、いつもそうなんだから、いいだろっ！」
リカ「いつも！？信じられない。ちょっと蒼太、こっち来なさい！
結婚したばかりの時が、夫婦は大事なんですからねっ。
物扱いなんて、とんでもないわっ」
蒼太「あ、俺ちょっと外にビール買いに行って来るわ」

(蒼太慌てて逃げる)
大祐「蒼太、僕も行くよ」
(バタン)


(しばらく歩いていて)
大祐「ちゃんと名前で呼べばいいじゃないか。
恥ずかしいのか？そんな歳して」
蒼太「親父と違って、理性がジャマすんだよ」
大祐「あ～、お母さんも結婚当初、局の人に『空井さんです』って
僕のこと紹介して、『リカさんも空井さんでしょう』って、
笑われてたなあ」
蒼太「……別に二人きりの時まで名前で呼んでない訳じゃねえ」
大祐「(クスリ)厄介な遺伝だね」


 
(一方キッチンの郁とリカ)
リカ「ダメよ、郁ちゃん。蒼太のあんな甘えを許してちゃ。
何気に一人っ子で我が儘なんだから。ちゃんと名前で呼んで貰わなきゃ！
大事なのよ、その後の二人を左右する……」
郁「……リカさん」
リカ「はい？」
郁「蒼太さん、さっきわたしのこと呼んでたんですか？」
リカ(何気に強いわ。このコ……)