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タタ奈々と空稲で二次してます。 どちらのジャンルも原作設定をメインとしております。
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最近、更新がままなってなくて、申し訳ありません(^_^;)
もしかすると、今月いっぱいはタタ奈々は本で目一杯で、更新が出来ないかも
しれません。
今持ってるのが漫画のネタばっかりって言うのに、結構問題が。
漫画…時間忘れてでも描きたいのですが、さすがに二児の母とも
なるとそれも難しかったり。


な・の・に!!

PCの前に座れない間こんなものを描いちゃいました。
今G●EEの方で必死こいてプレイしてる『王子様のプロポーズ』(^^ゞ
やっぱりボルテージさんのゲーム好きです。
キャラ濃くて。
書き終わった後に別にブログを作るかどうか随分悩みましたが、
とりあえずこちらに掲載して、万が一もう1個書いちゃった暁には
ブログ別にします。

違和感ありすぎだもんね~。スミマセン。


今回はえこひいき中のグレン王子のルートで描いてみました。
設定はプレイの終わってる本家の方の設定で。
小説は続き記事からです。

拍手[2回]


◆◆◆


夏の暑さも漸く過ぎて、涼しい風が吹き抜けるようになった頃。

午後に決裁しなければならない書類も目処がついて、
俺は執務室を出た。行き先は中庭の東屋のある一画。
最近その辺りの芝生で、プリンセス修行中の彼女が
よく休憩を取りに来ているのは、城のものなら誰でもが知っている事実だった。




遠く噴水の水音がするだけで、そのあたりは静まり返っていた。
肩を過ぎる風は爽やかで、執務で得た緊張を心地好く解いていく。

大きな桜の樹の下の芝生。この時間いつも彼女はこの場所で、
大抵は弟のアランと他愛もない話に興じているのだ。
だが今日は遠くからでも聞こえる、アランのわんぱくぶりを示す声も、
彼女の朗らかな、そして自分にとっては………甘やかなときめきを
感じさせる笑い声も聞こえなかった。


だが彼女たちはいた。
いつもの大樹の木陰に。
いかにも気持ちよさそうに、芝生に二人寝転がって、眠っていた。



一瞬、あまりにも平和そうな二人の寝顔に、
小さく微笑いそうになったが――――待てよ。
これってまだ子供のアランはともかく、将来のプリンセス候補が
いくら城の敷地内だからと言って、油断しすぎではないだろうか。

例えば、だな。
少し強めの風が吹いて、長めのフレアスカート
(今日はダンスの訓練もあったらしい)が隠してるそのすらりとした
脚が見えてしまったとしたら?

うっすらと柔らかな口唇を開いて、まるで昔絵本で読んだ
いばらの城で眠る姫君のようなその寝顔を、通りかかった誰か
―――この城中の男共と来たら、彼女にあまりにも気安くし過ぎる!―――
にでも見られたとしたら。



そんなこと想像するだけでも耐えられない!



などと、考えていたら。
敵(?)は意外にも足許にいたらしい。

弟のアランがふと寝惚け眼でこちらを見ていた。
「…兄ちゃん?」
ぽそりと呟くと、ころりと横を向いて眠っている彼女の胸元に、
またぱたりと伏せて気持ち良さげに、寝息をたて始めた。

―――ちょっと待て。

そうだ、アラン。
俺もよく知ってる。
そこは気持ちいいんだよな。
どんな高級な枕より、どんな高級なシーツより、
寝心地のいい場所だって。



だがな。
あえて言わせて貰う。


そ・こ・は・お・れ・の・場・所・だ。



五歳のガキと、こんなことマジになって話したら、おかしいのは解ってる。
次期―――オリエンス王国の後継者としては絶対に言えたもんじゃない
だろうけど。


そこは、彼女の、優しい柔らかなその場所は、間違いなく彼女の婚約者たる、
俺の場所なんだ!

俺以外の人間は誰だろうと、『そこ』にいるのは許せない。
妥協出来ない!



思わずカッとなってしまい、たまに吹き抜ける風に、
あまりにも理性を欠いた思考だとたしなめられながらも、
本気で二人を叩き起こそうかと迷っていたら、彼女がぱちりと目を覚ました。

「ん―ユウお兄ちゃん。もう歴史の時間?」

………彼女の寝顔をユウの奴まで見たかも知れないのか!!


いい加減自分のリミットが限界値に達していたから、
当初ここに来た目的も忘れて言ってしまった。

「いい身分だな」
「…あれ?グレンくん?」
「未来のプリンセスともあろう女が庭でぐーすか、涎垂らして昼寝かよ」
「えっ…涎?!」
彼女はあわてて口許を手で拭う。
「アンタ自覚が無さすぎるんだよ!」
「なっ…」
言ってからしまったと思ったものの、もう遅い。
溢れたミルクはコップには戻らない喩えを引くまでもなかった。
あまりのことに自己嫌悪になり、俺はくるりと彼女に背を向けて
執務室に向かった。



それからの公務はまるで捗らなかった。
酷いと書類にサインをする場所すら、間違えた。
夕食はせめてダイニングで、彼女と向かい合って取りたかったものの、
先程彼女を本人には何の責めもない(強いて言えば、国宝級の鈍感だと
言うことか)ことで、怒鳴り付けてしまったことが尾を引いて、
まともに顔を合わせることが、とても躊躇われた。


公務のせいにして、食事は執務室で摂ることにした。




そうまでしても、夜眠る時には嫌でも顔を合わせなければならない。
――――嫌…な訳がない。
公務でどんな鬼畜なスケジュールが組まれていても、
(しかもユウの奴、彼女が城にいる時に限って、俺にこれでもかと
言わんばかりの公務の予定を組んでる気がする)一日の終わりに
彼女の声を聞き、その笑顔を見て、そして自分にしか許されていない筈の
とっておきの場所で休むのが、どれだけ…どれだけ大切な時間なことか。
王族だって、少しでも人間らしく生きたい訳だから、自分としてはこの一日の
最後に行う『調整』が、次の日にまた毅然と公務を行う大切なエネルギー源に
なるってことを、よく解っていた。

深呼吸して寝室の扉を開けた。
「グレンくん、お疲れ様」
昼間言われたことなど、気にもしていないと言うように、彼女は微笑んでいた。
「…先に寝てろよ。もう遅いだろ」
向けられた笑顔があまりにも可愛らしくて、目を伏せた。
「えー…だって昼間グレンくん、何か怒ってたでしょう?
せめて、一日が終わる前にその理由だけでも知りたいかなって」
彼女は広いベッドの上で、何故か正座をしていた。
「別に怒ってなんかいない」
「また…すぐそんな風に言われたら、わたし、謝ることも出来ないよ」
「アンタ、何か悪いことしたって自覚、あんのか」
すると彼女は驚いたような表情で、俺を見た。
「でも…何もしてないのに、グレンくんが怒るのも、変でしょう?」
再会した時から、救いようのない鈍感だと思って来たが、
それでも他人の感情にはそれなりに受け止める器を持つ彼女は、
何か問いたげな瞳で、俺をじっと見つめた。


――――降参だった。


これ以上意地を張っても、いいことないのは、彼女と婚約して学んだことだ。
「…悪かった」
「え?」
「謝るのは俺の方だから」
「…………」
「アンタがあんまり無防備に、庭で寝てたもんだから、つい焦っちまった」
彼女はきょとんとこちらを見ている。
……やっぱ鈍い。自分がどんな風に見られてるのか(特に男共から)、
全く無自覚なんだから、困る。
「例え城の人間でも、他の男にアンタのあんな無防備な表情、見られて欲しくない」
「…でも誰も来なかったよ。強いて言えばユウお兄ちゃんくらい?」
「アイツが一番危険だろっ」
なるべくこちらの妙な焦りを知られたくなくて、
感情を抑えて話そうとはしているのだけれど、この調子じゃ先は危うい。
「…それにアランもいたろ」
「………………えええっ!アランくんにも寝顔見られちゃダメなの?!」
「アイツだって男だ」
「そんな…もう何回も昼寝しちゃったよ」
……だろうと思った。
「全く自覚ねぇ」
彼女は少ししゅんとして答える。
「それは…プリンセスなんて柄じゃないのは、よく解ってる…」
俺はすかさず口を挟んだ。
「違う」
え?と彼女は俺を見上げた。
澄んだ瞳がこちらを見ている。
早くこんな訳の解らない会話を切り上げて、
昼間アランが無意識にすり寄っていた、とっておきの場所に
たどり着きたい。
「俺の…アンタは俺の恋人だって自覚が無さすぎる」
言っているうちに、耳のあたりがかーっと熱くなるのが解ったので、
ぷいっと横を向いた。
ったく、彼女と再会してからのあれこれで、ずいぶん慣れたつもりだったが、
こんな風に自分の感情をさらさなければならないのは、
恥ずかしいことこの上ない。
彼女以外の相手ならば、絶対に見せない自分がいる。


「ふふっ」
しばらく何か考えるような顔付きだったが、彼女は小さく微笑って、俺を見た。
「こちらへどうぞ。ヤキモチやきの王子様」
彼女は両腕を広げた。
思わずモヤモヤと反発心が起きてまた余計なことを言いそうになったが
―――止めた。


今夜はもう限界だ。


そっと彼女の隣に腰かけ、彼女の腰に腕を回し、静かに横たわらせた。
さっきまで微笑んで、少し開いていた彼女の口唇が、
緊張の為かきゅっと引き結ばれる。
そんな様子が可愛くて小さく笑ったが、さっさと目的を果たすことにした。
彼女の温かな胸元にそっと顔を埋めた。
ふっと呼吸(いき)をつく。
そしてさらにぬくもりを求めて、ぎゅっと抱きしめた。
彼女は初めこそ早い鼓動を響かせていたが、じきに緊張を解いて、
心得たように細い指で俺の髪を梳いた。
「グレンくんの髪、ほんとにつやつやしてるね。羨ましいな」
優しい指先が頭を往復する。




「この間アランくんと、やっぱり今日みたいに昼寝してた時に
思い出したんだけどね」
彼女は囁くような声で話し始めた。
彼女の手は相変わらず、俺の頭を往復している。
その緩やかなリズムに、なんども眠りに落ちそうになりながら、
彼女の声に耳を傾けた。
「小さな頃、わたしとグレンくんも野原で眠っちゃったこと、あったなあって」
「……そんなこと、あったか」
「うん。…それでね、その時も思ったの。可愛い寝顔のコだなって」
「…………」
彼女の声も何処かうっとりしたような響きを含んできた。
眠りの魔法が二人に被さるように、部屋も何の物音もなく
静まり返っている。
「今も……可愛いって言うか、もっと愛しいって言うか
…こうしてると何だか胸がいっぱいで…」
ふと彼女の指の動きが止まった。


何だか子供扱いされてるような気もする部分もあったが、
今その追求はしないことにした。
そのまま眠りに落ちたい誘惑を必死に堪えて、
そのとっておきの場所から顔を上げる。

彼女はすやすやと眠りについていた。
「可愛いのはどっちだか」
呟いて、彼女の口唇にキスを落とした。






※結構王子様も執事さんたちも個性的で、色々書きたいな~と
言うネタがあります。ないのは時間(-_-;)
アルベルトさんとかめちゃくちゃお気に入りなので(笑)
気の合う方がいらしたら嬉しいです^^
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次女妊娠中にQEDにはまりました。
当然ですが、原作者および版権元様とは
一切関係がありません。
閲覧に関しては、個人で責任を負ってください。
著作権も一応手放してはいないので、
ご利用の際はご一報下さい。

……なんじゃ!このネタ!?と
思ったら、目をつむって十数えてなかったことに
して欲しいです^^;
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