タタ奈々と空稲で二次してます。
どちらのジャンルも原作設定をメインとしております。
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ちょっと信じられないくらいの、ハイペース更新です。
漫画のが先かと思ってたのに…
というわけで、もしかしたら今日中に漫画もアップするかもしれません^^;
小説は授乳中に携帯片手にぴこぴこ入力。
…授乳中にこんな妄想してる、とんでもない親であります。
タタ奈々ならどんな妄想もOKよ!という方のみ、スクロールしてください。
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TO BE WITH YOU
漫画のが先かと思ってたのに…
というわけで、もしかしたら今日中に漫画もアップするかもしれません^^;
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TO BE WITH YOU
「オレンジ…ペパーミント……ローズマリー?」 バスルームに入ると、自分の家にはない香りが、鼻を掠めた。 「奈々くんの……」 日曜と言うか、時間的にはもう月曜日だ。先程終電ぎりぎりまでここにいた 彼女が使った、おそらくシャンプーや、洗顔料の匂い。 彼女からいつも、かすかに感じる香りに何故か、わずかに気持ちが揺れた。 彼女を駅まで送り、戻ってからベッドの上で読みかけの本を読み始めたが、 その場所はあまりにも、今は帰宅した彼女の存在を感じすぎる場所だったため、 振り切って、シャワーを浴びることにしたのだった。 「………同じことだったな」 自嘲して、とりあえずさっさと体と頭を洗うと、バスルームを出た。 すると玄関の方でチャイムが鳴った。 こんな時間に? でも誰だか見当はついた。 何故?さっき確かに彼女は改札をくぐって行った。 扉を開けると、多分半裸の自分の姿に驚いたらしい、頬を赤く染めた彼女の姿があった。 「あの…昨日タタルさんが言っていた本を、お借りしていくの忘れました…」 俯いて、小さな声がそう言った。 「……入って」 彼女は靴を脱いで部屋に上がった。 「確か万葉集の恋に纏わる話の本だったね」 「そうです。恋人に会いたくて、皇女の立場も忘れて、川を素足で渡ったって」 もうこの時間になると、当然彼女は家には帰れない。なのに…何故? 頭のどこかで、自分もそれと同じ理由で、先程まで苛々していたと告げる声がする。 「昨日は話さなかったけど…彼女の恋の相手、穂積皇子と言うんだが、 彼女に先に死なれて、もう何年もたってから、よくこんな歌を口ずさんでいたらしい」 「歌?」 「家にあり 櫃に錠刺し 蔵めてし 恋の奴(やっこ)のつかみかかりて」 彼女はダイニングで自分の前に立ち尽くしたまま、じっと見つめている。 「彼らの恋は許されない不倫の恋だった。だから…」 急に柔らかな口唇で、自分の口唇ががふさがれた。 彼女の姿を見てから、感じた何やら言葉に出来なかった、 もやもやした気持ちが真っ白になって消えていく。 「明日ここから出勤します。どうしても…帰りたくなくなってしまって、 途中から反対方向の電車に乗ってしまいました」 泣きそうな、それとも恥ずかしそうな何とも言えない顔で、彼女は言った。 「奈々…今の部屋にこのまま住み続けるのか?」 「え?」 「沙織くんの結婚式も終わってひと月たつし、君が来年まであのマンションで一人暮らしは、 危険だし家賃も負担だろう」 「…………」 「来週一緒に不動産屋を見てみようか?やはり横浜周辺がいいか?」 彼女の瞳が大きく見開かれた。 「それは……」 あの日からいつも休日の最後の時間は、切なかった。多分お互いに。 「………素直じゃないな」 立ち尽くしたままの彼女を抱きしめた。 先程バスルームで感じた香りで、気持ちごと満たされる。 抑えきれなかった衝動。 もうどんな刹那の瞬間も、互いの存在を離していたくない。 「ふふ…」 柔らかく身体を預けていた彼女から、かすかな笑いが漏れた。 「以前、他人と一緒に暮らすのが煩わしいと言っていたのが、嘘みたいですね」 「そんな相手は君一人で、十分だと言いたかったんだ」 「まあ!そんな風には聞こえませんでしたよ」 「君だって素直じゃない。…違うか?だから戻ってきた」 「……違いません」 「やれやれ、明日外嶋さんにはここから出勤したことも含めて、全てばれてしまうが… これも因果律かな」 「そうですか?」 「君の顔に全部描いてあるからな」 「ひどっ…」 「一緒に暮らそう、奈々。もうお互い離れている必要なんか、ないはずだ」 「…はい。そしたら本を借りる為に戻る必要も、なくなりますね」 にっこり微笑った彼女が、嬉しそうに抱きついてきたので、 しっかりと仕舞い込むように、腕の中に抱えた。 ※奈々ちゃんの言っている、朝川を渡る歌は 但馬皇女の『人言をしげみ言痛み 生ける世にいまだ渡らぬ朝川渡る』 です。この歌本当は実際に川に濡れたわけではなく、恋の障害を越える 例えなんだそうですが、それにしても実際にそんな行動をとっているような、 強い情熱を感じさせる歌です。 穂積皇子の歌も、この歌も恋のなせる強い衝動を歌ってるように 私は感じるのですが、 タタルさんと奈々ちゃんに、ずっと足りなかったのはこの 『恋するゆえの衝動』かな~と思い、書きました。
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HN:
森伊蔵
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性別:
非公開
職業:
主婦
趣味:
読書・お絵かき・料理
自己紹介:
次女妊娠中にQEDにはまりました。
当然ですが、原作者および版権元様とは
一切関係がありません。
閲覧に関しては、個人で責任を負ってください。
著作権も一応手放してはいないので、
ご利用の際はご一報下さい。
……なんじゃ!このネタ!?と
思ったら、目をつむって十数えてなかったことに
して欲しいです^^;
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