許可を頂いたので、続きを載せます。

今回も挿絵を描きたいばかりに、無理やり拉致ってます。
すみません、ピカケさん。
押しかけ営業で…(^_^;)

スミマセン、コメントへの返信は次の更新でさせて頂きます。


小説は続き記事からです。

[16回]

◆◆◆




俺は空井大祐 元ファィターパイロットで現在は空自の公報をしている。
夢を絶たれて一時は立ち直れないくらい落ち込んだが、今は新たな目標を見つけることができた。
そのきっかけをくれた女性
俺のエレメント 稲葉リカさん
彼女は周囲からガツガツと言われるが、本当は優しくて可愛らしい人だ。 俺の片想いなんだけど…
意地っ張りなとこや照れ屋なとこがたまらなく好きだ… 好きすぎて困る！
今夜は、打ち合わせの後にりん串で広報室の飲み会がある。勿論、稲葉さんも参加だ。
嬉しいなぁ… 早く仕事が終わらないかなぁ



ビールでの乾杯がすむといつもと変わらずとりとめのない会話が始まり、楽しく杯を重ね ほろ酔いになるはずだった。
だけど、今日はさっぱり酔えない…
俺は、テーブルを挟んで座る酔っぱらい美女二人の
会話に意識を集中させていた。
さっきから柚木三佐と稲葉さんは、稲葉さんの携帯の待ち受けを見ながら話が盛り上がっている。
「へぇ～、いい顔してるし締まった体つきだなぁ」
普段、お世辞を言わない柚木三佐が誉めるなんて…
あり得ないぞ… いい顔ってイケメンってことか？
締まった体… 女じゃないよな？ 男なのか？
柚木の隣に座っている槙三佐も、目を丸くして待ち受けを覗いている。

「そうなんですよ！走ることが大好きで、
とっても速くて格好いいんです」
稲葉さんは綺麗な目をキラキラさせて話している。
稲葉さん、俺も毎朝走ってるし、結構速いんだけど…心のなかでつぶやく。
それに追い撃ちをかけるように稲葉さんは
「顔は精悍な感じなんですけど、甘えるときは目尻が下がって、ものすごく可愛らしいんですよ」と、
頬を薄桃色に染めながら話し続ける。
甘える…って、稲葉さんに頭をナデナデとか してもらっているのか？
頭を撫でてもらえるのは 俺だけじゃないんだと思ったら、ビールジョッキを持ったまま放心してしまった。





しばらくすると
「ねぇ、稲葉 一緒に寝たりするの？」
心臓をギュツと握られるような質問が聞こえ、はっと我にかえる。
一緒に寝るって… 寝るって、つまり稲葉さんとあんなこととか、こんなこととかするのか？
それは、ダメだ！
心音が激しくなり、頭のなかはぐるぐると想像がめぐり、同時に体の奥底から黒い感情が沸き上がる。
じっとしていられずに座敷からばっと立ち上がった
瞬間、鷺坂室長が稲葉さんの携帯をひょいと覗いて
「いなぴょん、犬飼ってるの？
お、こりゃ 格好いい柴犬だね～ 名前は？」
稲葉さんは、ボーと立っている俺をチラッと見て、気まずそうに小さな声で「大ちゃん…です」と
答えた。
すかさず片山さんが
「大スケベと同じ名前かぁ～」と ニヤニヤしながら、俺の顔をのぞきこんできた。
俺 柴犬に焼きもち焼いてたのかよ… がっくりと項垂れてしまった。

周囲のなま温かい空気のなか、宴は続き 美女ふたりは大虎と化した。
稲葉さんは、俺を大ちゃんと間違えて抱きついて、
俺の胸に頭を擦り付けてきたのは役得で、 真剣に大ちゃんのことを羨ましく思っていたら、
比嘉さんに
「空井二尉 駄々もれですよ」と爆弾を落とされてしまった。
俺って、そんなに駄々もれなのかな？ これから、気をつけよう！







オマケ 翌日の広報室
柚木と槙の会話
「柚木センパイ、空井かなり焦ってましたよ
人が悪いなぁ～」
「あー、あそこまで 目つき変わると思わなかったけどね～(笑)」


柚木と空井の会話
「おはようございます！柚木三佐
稲葉さんが大ちゃんの散歩に行く公園って、知ってますか？」
「あー、知ってるよ！ ○○公園だよ」
「ありがとうございます！」
「ふっ ( ニヤリ) 」







続く…でいいんですよね？ピカケさん(*^。^*)