じゃん♪

今日はすてきなゲスト様をお迎えしました。
ツイ友ピカケさんが今とってもかわいい連載を
プライベッター(ツイから相互フォローの方のみ閲覧可能)
でしてらっしゃるので、無理やりお願いして
ぜひウチで載せさせて下さいと…。

これ今時間が許せば、いっぱい絵を描きたいお話です。
ピカケさん、許可くださってありがとうございます。
そして寝込んでてなんとも自由がきかない毎日なのですが、
元気が出ました(*^_^*)


ゲスト様の小説は続き記事からです。

[22回]

◆◆◆



「じゃあ、大ちゃん いってきます。
今日は、ちょっと遅くなるね」
ワンと一声返事をするとドアはパタンと閉まり鍵がかかる音がした。

ボクの名前は大ちゃん (柴犬 オス 3歳 お手 おかわりはお手のもの)
名前は、愛しのご主人様 稲葉リカちゃんがつけてくれた。
初めて リカちゃんに会った時、彼女は形のよい目をまん丸にして、かわいい笑顔で微笑んでくれた。
この気持ちをなんというのか解らないが、ボクは心をわしづかみされたんだ。
かーさんと兄さん達とお別れすることになったけど、運命的な出会いをしてボクはリカちゃんと一緒に生活することになった。





リカちゃんは、ディレクターという仕事をしていて、夜も帰りが遅くなることが多くて忙しい…
ボクは変な輩に声をかけられないかとか、痴漢にあってないかとか すごく心配になる。
だって、リカちゃんはとっても美人さんだから…
なのに本人には全く自覚がない。
よくボクにガツガツだから、モテないと話すが何をおっしゃる…ウサギさんだ！
そんなに魅力的で心配するこっちの身になってほしいわん… クゥーン


そうそう今夜は、飲み会で遅くなるらしい。玄関に移動して寝ないで待機しよう！
この間、リカちゃんににおいをつけた藤枝だっけ
オーデコロンとかいうやつのにおいをつけられちゃって、気にいらない。
他にお菓子みたいに甘いにおいもついてたな…
それは、ジュエルちゃんという後輩のものだ。
頭にきてムスッとしてたら、リカちゃんは不安気な表情をしてボクの体を気遣って声をかけながら鼻をつけてきた。
ボクも鼻を押しつけて すりすりと体を擦り付け、やつらのにおいを亡きものにした。
彼女は酔っぱらって
「何？ 大ちゃん くすぐったいよ～」と、いつもより柔らかく甘い声で耳もとで囁く…
はぁ～、そんな声で囁かれたら機嫌なんか すぐよくなっちゃうんだよ… ボクって甘いのかな？



そして玄関で待つこと1時間。
ちょっと うとうとした頃にカツカツとヒールの音が響く。
ピンと耳が立って足音を瞬時に判別する。間違いないリカちゃんだ！

ガチャッ
ドアが開くとふわりと花のような香りが鼻の奥をくすぐる。 彼女は両手を広げてボクの名前を呼びながら、蕩けるような笑顔で微笑む。
嬉しくって、ボクは尻尾をブンブンと振ってジャンプしてリカちゃんに抱きつきながら すかさず
においチェックだ。

クンクン…お、今日は藤枝のにおいはついてないぞ
ジュエルちゃんのも… だけど、なんか違うにおいがついている！ はじめて嗅ぐにおいだ
怪訝な顔をしてリカちゃんの顔をのぞきこむと彼女は目を閉じて スースーと寝息をたてている。

リカちゃん、このにおいは誰なんだよぉー
気になって寝れないよぉー クウーン…

耳と尻尾がしょんぼりと垂れてしまった大ちゃんの眠れぬ夜は始まっばかりであった。


終