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タタ奈々と空稲で二次してます。 どちらのジャンルも原作設定をメインとしております。
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はい!後半戦に突入いたしました^^;
結局紙に描いてみたら12P………
前後編合わせて21P……
どっかの漫画スクールに投稿できる、長さじゃんよ;;

ダンナのアドバイスを受けて、ネットで漫画を見せる際には、見る側の環境も配慮して
コマ割りを大きく少なく、を意識してみました。
んだもんで、1Pに5コマが最高。
大画面で描いてます。大きい絵の方が得意だからいいんだけど…。

で1P目の奈々ちゃんです。
ちょっとレトロな写真風で処理しました。

コースチュームフェチだから、苦にはなりません^^
いや以前三国志で鎧描いてたこと考えたら(笑)
どっちかっていうと、タタルさんの燕尾服の方が、処理が細かくて沁みますね^^;


サイトの方もデザインはやや決まってきました。
これも一応プロのWEBデザイナーらしいダンナのアドバイスをもらって、
皆様の見やすさを最優先して、作成したいと思います。
立ち上げは来年になっちゃいそうですが;;



suze様>コメントありがとうございます!結婚式がこんなに厄日になるとは
思いませんでした(笑)描いてみないとわからなものってありますね^^
髪型きれいにしただけでモテるかな~?性格から滲むオーラみたいなもの
もありますからね~。少なくとも私は、体調不良で萬治漢方に行ったとして
最初に『いっらしゃいませ』とタタルさんが出てきたら、回れ右すると思い
ますw
そう、結婚式しないなんて!ジミ婚なんて許しません(笑)
沙織ちゃん…主に熊さんとタタ奈々を語るみたいなのが、多かったんです(泣)
今だって同じ業界だから会わなくはないでしょうが、そんなかわいそうなこと
熊さんに出来なくて、なんとか他に再利用できないか考え中です。
体調の心配まで頂いてすみません^^;少なくとも心は健全???です。

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やっぱりつきないなぁ…同棲ネタ。
しつこいようですがもう少しお付き合いください。
サイトになりましたら、作品を
時系列順に並べられたらなぁと思っています^^








 BETWEEN THE SEATS  ~八重垣~
 
 
「そういえばベット、まだ届きませんね」
引っ越しの日の夕方。
あらかた片付けも終わり、一段落ついたところでした。
 
お互い一人暮らしのものを持ちよって、引っ越しをしたのですが、
なんともベットだけはちぐはぐで、新しいベットを二台購入
しようと言うことになったのです。
 
けれども先週の日曜日は、親戚のお葬式が入ってしまい、
急に行けなくなってしまった為、タタルさんに一人で
家具屋さんに行って貰いました。
 

彼はまだまだ、本の仕分け作業に夢中。
五分程して、やっと返事が返ってきました。
 
「昼間は雨だったからな。天気が悪いと少し遅れると、言っていた」
「そうですか。じゃあ、もうすぐ来るでしょうか」
そろそろ夕飯の支度にかからなきゃ、と思っていると、
玄関でチャイムが鳴りました。
 
 
「すみません、ミトリです。ベットお届けに上がりました」
 
「はーい」
返事をして、扉を開けました。
「桑原崇さんのお宅ですね?あの、御注文のお品大きいので、
 ベランダ側の窓から、クレーンで搬入致しますね」
「え?」
「玄関からは無理なので」
「…………………」
 
シングルのベットってそんなに大きかったかしら?
首を傾げながら、ベランダの窓を開けました。
すると------
 
 
 
 
「ありがとうございました」
家具屋さんが帰って行きました。
わたしはびっくりして声も出ません。
寝室に家具屋さんが設置して行ったのは……
 
 



「………ダブルベット?」
なのです。
それが一台。
今夜から、ここで寝る?
二人で?
 
 
うっかり色々考えてしまい、
何だか耳の方から赤くなってしまうような……。
 
 
「何かおかしなことでもあったか?」
隣の部屋から出てきた彼が、ベットの側で固まっていた
わたしの背後から声をかけました。
「え~と、タタルさん。確かシングルのベットを
 二台買う予定でしたよね?」
「わざわざ二台置くより、一台の方が効率がいい」
「そ…それはそうですけど」
「君は二台の方が良かったのか?」
最後の言葉は非常に低い声で、呟くように言ったので、
返事をして良いのか迷いました。
 
 
 
もともとあまり食べない彼は、それでも多少夕食に口をつけると、
そのあとはまた黙々と本を読んでいます。
(本人は選別をしているつもりのようですが)
わたしは聞きたいことが、たくさんあるような気がしたのですが、
どことなく先程から、彼の機嫌が悪いように感じて、
声をかけられません。
 
 
明日は出勤だし、今日は早めに寝ようと思い、シャワーを浴びて、
髪を乾かすと、八畳間の寝室に行きました。
ベットの上には彼がすでに横になって、まだ本を読んでいます。
さりげなく見てみると、古事記に関しての考察の本のよう。
そういえば古事記に関わる本が、
一番冊数が多いと彼は言っていたっけ。
 
 
そっとベットの縁に腰をかけました。
 
「早く布団に入った方がいいんじゃないか?
 六月と言えど、梅雨時は冷える」
本から目を離さずに、彼は言います。
「は、はい」
そこで、そーっと本を読んでいる彼の邪魔にならないよう、
隣に横になりました。
 



あ、少しゆとりがある。
 


思わず笑みがこぼれました。
だって、今まで、ほとんどの週末を彼の家で過ごしていた
わたしですが、彼のベットと来たら!
 
右を見ても、左を見ても、頭の上の方にも本があり、
ただでさえも二人でいるには狭いシングルのベットが、
殊更狭くなっていて、やはり同じようにいつも本を片手に
している彼に、ぴたりとくっつかなければいられないような、
スペースしかなかったのです。
 
わたしが小さく笑ったのを知って、やっと彼がこちらを向きました。
「何か?」
「え、あ、い、いつもより広いなと思って」
「………どういう訳か、君は少し離れて寝たいようだからな。
 だからシングルよりはこの方がいいかと思って、こちらにしたんだ」
「…………よくわかりませんけど、何か怒ってます?」
「別に。ただ今まで少し離れようとした君が、ベットから落ちそうに
 なってたことは何度かあったし……。君は眠ってて無意識の時しか、
 こちらに近づいて来なかったから」
「…………………」
あからさまに声は不機嫌な調子です。
……それは、彼にくっついているのは、こうして付き合って3ヶ月に
なろうと言う今でも気恥ずかしさがあります。でも……
「う、嬉しくない訳じゃないです」
思わず考えてたことが、口をついて出てしまい、
ぱたりと口を押さえました。
「何が?」
彼はじっとこちらを見つめています。
「あ……えと、ベ、ベットが一台なこと…です」
微かにため息をついて、彼は本を置いて体を起こしました。
横になって布団に入っているわたしを、覗きこんでいます。
「君は別々の方が良かったんだろう?」
「そ、そんなことは!タタルさん、いつも本を読んでいるし、
 わたしがくっついてたら、邪魔かもしれないなんて、………思って……」
なんだか話してるうちに、とんでもないことを口走りそうで、
動悸が早くなりました。
多分顔は真っ赤でしょう。
彼とベットの上で話すとここ最近、いつもそう。
 



なんか言わされてるような、気もしてきた……。
 


 
「………八重垣、かな」
「え?」
「素戔嗚尊の歌だ」
「……ああ、あの結婚した時に詠んだと言う…。
 確かあれは、八重垣を作って取り囲んで、攻めた土地の女性たちも
 囲んでしまえと言う、酷い歌だとタタルさん、
 言ってなかったですか?」
彼はふっと微笑うと、肩をすくめました。
「まあね、そうも読める。だが表の意味は飽くまでも、
 妻を八重垣を張り巡らした屋敷の中に置きたいと言う意味だよ」
彼の手が優しく頬に触れます。
「八重(はちじゅう)にも囲いを作って、
 妻を外に出したくない、ヤキモチやきの男の歌さ」
「…………………」
最後の言葉は耳元で低く囁かれて、徐々に感じる彼の重みとともに、
頭の奥に静かに響くようでした。
 
「………まあ、八重垣で取り囲んだ屋敷なんて、
 俺には無理だからな。こんな場所で、君を占有するのが精々だ」
そっと横を向くと、長い睫毛の下の黒い瞳が、ずいぶんと柔らかな光を
帯びて、こちらを見つめていました。
 


 
吸い込まれそう。
 


 
彼の肩にそっと指をかけました。
「確かに別々のベットに寝ていたら、
 こんな気持ちにはならなかったかもですね」
彼の細くて柔らかな髪に指先で触れました。
すると、彼はその指を掴んで
「今夜はゆっくり休んだ方がいい。今日は疲れてるだろう。
 ………そう思ったから、必死で本を読んでいたんだが」
ぶっきらぼうな調子ですが、それは彼が照れている時だと、
もうわかります。
掴まれた指を離して、今度は両腕で彼の首を巻くと、言いました。
「じゃあ、きちんと囲んでいて下さいね。
 ……崇さんなりの八重垣で」

彼は一瞬きょとんとしましたが、クスリと笑ったかと思った瞬間、
口唇をふさいでわたしを抱きすくめました。


遊びに来た妹にとても冷やかされたのは、後日の話。
そのとき彼は涼しげな表情(かお)で、憎たらしいくらい。
まるで買うことを決めたのは、わたしの方であるかのように……!





※体調悪くて布団にいたら、こんなのできました(爆)
 出てきた歌は有名な『八雲立つ~』の歌です。
 原作にも出てきましたね^^
 ダブルベットは夫婦喧嘩の解消や夫婦仲の維持(笑)に効果があると
 以前聞きました。
 それにしてもダブルベット購入の言い訳に、古事記まで引っ張り出す
 カップルってどんなん…^^;

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や~またまた、腎盂炎再発で抗生物質のレベルがあがり
仕方なく次女ミルクに;;
しかし母乳オンリーの子って、哺乳瓶嫌いなのよね…
必死の抗議にあうも、わたしも必死(><)


そんな時でも、きっとタタルさんは、力仕事はダメでも
調乳だとかおむつ替えだとか、繊細な仕事はうまそうだとか
ネタ探しに?余念がない森伊蔵でした^^;

調剤薬局に行ったときメールするふりして、こっそり写真…
これで薬局が舞台でも描けそうだ(←バカ)




まきまき様>鬼の城~あたりで書かれてた、沙織ちゃんとタタルさんの
やりとりは決してタタルさんが一方的に言いくるめてるわけでもないな~、
と思わせる節があって面白かったので、私も書いてみました。
そう…ここで本の整理にいつまでもかかってたら、困るのは君だろうと…
率直にブック〇フ(タタルさんの最大の仇?)を呼ばれなかっただけ
感謝した方がいいってもんです(笑)

彦多様>いつもごめんなさいね;;携帯からみてる人も結構いらっしゃるようで
どうにかならないかな~と思ってるんですが、漫画は重量があるからどうしても
むずかしいみたい^^;
確かに操縦されてますが、奈々ちゃんが天然で気づかずに振り回してる部分も
あるのではないかと思うので、タタルさんと奈々ちゃんは結構イーブンの持ちつ
持たれつな関係かと思います^^破れ鍋に綴じ蓋って言うか…
私はずっと『祟るから(聖数の)なな(七)で封じておけ!』ってことだと思っています。
意味不明ですみません^^;
シアワセだからいいよね(笑)!







※『秋の静寂』にこーーーーーっそり挿絵を今夜あたりアップしておきます。
 字の小ささは自信のなさを表すもの(笑)
 色っぽい絵は苦手~コメディ描きだからな~
 アップしました。
 編集中にご覧になっちゃった方失礼しました。

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やっぱり楽しいです^^
タタルさんと沙織ちゃんの会話。
沙織ちゃん目線の原作とか、一度読んでみたかった。 
禮子ちゃん以上に、スパイシーだったり(笑)
えーと、このほどアップしたCOMIC、
Can You Celebrate?の内容の前段階です。
結婚式の計画って結構揉めますよね^^;
 


今日は実家で姉の結婚式についての、打ち合わせが行われた。
私はたまたまこちらに戻っていたため、話に加わることになった
のだが、また未来の義兄が常識的でない独自の意見を曲げない。
まずはそこまでの経緯をお知らせしたいと思う。
 
 

沙:まあ、鎌倉に住んでると小さい頃から憧れるよね。
  鶴ヶ岡八幡宮で結婚式。
  タタルさん、あらかじめ聞いておくけど、
  神社的に問題はない?反対意見とか神社が怨霊神だとか、
  製鉄関わりだとか、何かあったら今のうちに言った方がいいよ。
タ:……話し始めたら、八幡宮は元々が怨霊神で製鉄関わりだから、
  長くなるが、別に構わないんじゃないか?
  結婚式は女性の方が、子供の頃から夢や憧れがあるだろうし……。
  奈々くんの好きなようにしたら、いい。
奈:タタルさん……
沙:ハイハイ、ごちそうさま。
  じゃあ、神前式で白無垢ね。
  お姉ちゃん、お色直しも打ち掛け?それともドレス着る?
奈:え、それはどうしようかしら
沙:当日晴れるといいよね~
  八幡宮で式をした後、段葛の道を人力車で走るでしょ。
 

タ:……人力車?
沙:そうだよ。鎌倉ホテルまで。
タ:………あそこは観光客も多いだろう。
沙:うん、五月に結婚式するなら尚更だよ。季節もいいしね。
  皆にお祝いして貰えて、い~じゃん。
  あーわたしも八幡宮ですれば良かったかな。
タ:……………(すごく渋い表情)
沙:タタルさん………まさかと思うけど、お姉ちゃんの花嫁姿を
  人に見せたくないあまり、反対とか言わないよね?
タ:……いや、奈々くんはいいんだが…
沙:何?なんか煮え切らないなあ。
奈:タタルさん、あの、何かダメなことでもありました?
タ:あ……いや、しかし……
沙:タタルさん、まさか女の子の一生の夢を壊そうとか思わないよね?
  お姉ちゃんがどうしたいか、一番知ってるのはわたしだもん。
  お姉ちゃんだって、この前言ってたじゃん。やっぱり結婚式は
  着物着たいって。
奈:……綿帽子がちょっと憧れだったから。
  あ、でもタタルさんが反対するなら、
  わたしは……。結婚式も無理にしなくても。
  ……と、歳も歳だし。
タ:いや、そういうことじゃないんだ。
  ただ……
 
  (小さな声で)まさか人通りの少ない平日と言う訳にも、
  いかないだろうな。
沙:え?何?
タ:いや、何でもない。
 
 
その後、未来の義兄が非情に重苦しく黙り込んでしまった為、
それ以上話が進められなくなってしまった。
可哀想に姉は、自分が一番落ち込んだだろうに、
彼にずいぶん気を使っていた。
 
 


しかし、である。
一週間後、姉から電話が入りとんでもない展開になって
いることが、わかった。
 
なんと彼は、誰もが彼に気を使って言い出さなかった、
教会での結婚式を選択したらしい。
 
何でも姉に『君のウエディングドレス姿が見たい』などと、
ほざいたそうである。
彼と付き合うまで、鈍さゆえに免疫のなかった姉は、メロメロである。
電話の向こうで、恥ずかしがりながら声のトーンを抑えてはいるものの、
嬉しくて仕方ない様子が、ありありと伺える。
 
奈:それでね、沙織。横浜に古い教会があるから、
  そこはどうだろうって、タタルさんが言うの
沙:タタルさんと教会……神社に狛犬の代わりに、
  スフィンクスでも飾られてるぐらいのミスマッチ……
奈:わたしも意外だったんだけど、あの、あのね………
沙:何?
奈:タタルさんがね「その方が君を拘束出来た気がするから」って……
沙:……………
  何だか詭弁ぽいな……
奈:え?何?
沙:ううん、何でもない。
  それでお姉ちゃんはいいの?小さい頃からの夢だったじゃない。
奈:タタルさんが、あんなに一生懸命、教会探して来てたし、
  それに、ウエディングドレスも……い、いいかな~って。
沙:(ダメだ、こりゃ。完全に操作されてる)
  まあ、お姉ちゃんがいいなら、いいけど。
 
 
どうやら、彼は多くの他人の見世物になるのが、殊更嫌だったようである。
初め鷹揚に出たものの、いざとなったら姉を籠絡すると言う
奥の手を使ってきた。
 
最も先に経験した身から言わせて貰えば、結婚式なんてものは
花嫁も花婿も、当事者は多かれ少なかれ、見世物になるように
出来ているのだが。
常人より先の見通しの利く彼も、この辺までは洞察出来なかったようである。
全く無駄な足掻きだ。
 
 
まあ、わたしとしてはせめて見世物としても、
まともな形になるように、手を貸すとするか。
 


 
……姉は…気付かないまま幸せなようだし。







※タタルさんと奈々ちゃんじゃ、ボケとボケで突っ込む人がいない
 漫才になってしまうので、やっぱり沙織ちゃんは必要(笑)
 経験した方ならわかると思いますが、結婚式って当人は
 ハードな予定でシアワセ?を噛みしめてるゆとりなんか
 かけらもないものです。
 私は韓国伝統式スタイルという、日本人から見れば
 かなり珍しいスタイルで結婚式をしました。
 ソウルの成均館大学という、李朝の頃からある日本で言えば
 湯島聖堂のような場所で結婚式をしたわけですが
 韓国の結婚式は全くの他人が来てもOKな上、やや観光地
 だったこともあって、完全な見世物でした。
 私的には花嫁衣裳と言うより、コスプレに近かったし…
 だからこの抵抗してる(非常にセコいけど)タタルさんの気持ちは
 よくわかる(笑)
 

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すみません^^;また続いちゃってます。
TO BE WITH YOUとStand By Meの間の小話です。

意外とタタルさんは沙織ちゃんには負けてる気がする。
勿論沙織ちゃんは奈々ちゃんで、タタルさんを釣ってるわけだけど。
……ん?てことは沙織ちゃんは随分早くから、タタルさんの気持ちにも
気づいてたのかな?!



 
 
五月も半ば過ぎのある日、結婚前までずっと一緒に
暮らしてきた姉が、長年の片思い(そもそもの初めから
両思いだった説アリ)を実らせて、とうとう結婚前から
同棲することになった。
 

姉から以前聞いたところによると、未来の義兄の部屋は、
うっかりな駅前の本屋より蔵書数が多いらしい。
 
姉は彼が言うことなら、今はなんでも喜んで受け入れてしまうし、
一方彼は他人から見れば明らかに常識はずれな自分の都合を通す為
なら、姉を言葉一つで籠絡するのを、躊躇わない男だ。
 
ここはせめて妹の私が、彼との交渉に挑まねばなるまいと思い、
お互い仕事が休みだった日曜日に都内のある喫茶店で、
待ち合わせることになったのである。
 
 
奈:あの…、わたしは別にいいのよ、沙織。不動産やさん回れば、
  本をしまう部屋がある物件もきっと見つかると思うし。
沙:そんなこと言って、六畳一間じゃ収まらなさそうなんでしょう。
  将来のこと考えたら2DKよりは2LDKだろうし、
  そうすると家賃も上がるし。
  子供出来たら、本ばっかりの部屋なんて危ないよ。
奈:こ…子供なんてっ。まだ早いわよ、そ、そんなこと。
沙:お姉ちゃん、自分の年齢考えたことある?
  30過ぎてからの結婚は、待ったなしだからね!
  ………ちょっとタタルさん!さっきから他人事のようにしてるけど、
  タタルさんの持ち物について、話してるんだけど。
タ:……そうだったか?
沙:全部処分しろとは言わないけど…。
  タタルさん、お姉ちゃんと一緒に住みたいよね?
タ:え、……あ、ああ。それは…二人で決めたことだし。
沙:じゃあ、蔵書のうちから3分の2は減らして。
タ:一体沙織くんはどんな根拠から、その数字を割り出したんだ。
  そもそも何冊あるか、自分だって知らないのに。
沙:それなら尚更だよ。それが出来ないんだったら、
  お姉ちゃんと暮らすのは無し。
奈:さ、沙織。
沙:私がたま~に遊びに行った時、本で座る場所もないのは、困る。
  それにタタルさんは、知らないかもしれないけど、
  お姉ちゃん結構片付け魔だよ。置いといた本、無意識に処分
  されたら困るでしょ。
タ:……………
奈:勝手に処分なんてこと、わたししないわよ!
沙:そ~かな。前にわたしが集めてた漫画、まとめて読もうと
  思ってソファに置いといたら、さっさと縛って、マンションの
  ゴミ置き場に持ってってたじゃん。覚えてないだろうけど。あれ、
  手塚○虫の初版本だからね。
奈:あれは……
沙:と言う訳で穏やかな同棲生活の為に、本棚にきちんと収まる冊数で、
  引っ越すことをお薦めします。
タ:……5分の1だな。
沙:2分の1
タ:半分は酷いだろう。
  25%では?
沙:む、それは4分の1ってことか。
  まだまだ甘いなあ。
  5分の2!
タ:………それでは日本古典文学全集は、完全に処分しなければならなくなる。
  2割5分では?
沙:……それって25%で、さっきと同じじゃん!
  3分の1。これならどう?
タ:33.3333…で割りきれない。


沙:タタルさん、ホンキなら出来ますよね(ニンマリ)
タ:……………
沙:まさかホンキじゃないとか言いませんよね。
タ:…………………
沙:形にしないと伝わらないものもありますよ。特にうちの姉は。

奈:え?わたし?

タ:(ごっつい溜め息)………書籍の選別には多少時間がかかるが、
  大丈夫かな?
沙:それは二人の問題だから、一向に構わないけど。
  時間がかかって困るのは、タタルさんじゃないの?
タ:………わかった。少しでも早く済ませるよう、努めよう。

奈:……………会話が見えない
 
 
 
そんな訳で無事未来の義兄妹の交渉は、終わった。
今までいまいち感情の見えない人柄だった彼だが、
どうやら姉にはホンキらしいことも確認し、足取りも軽く
家路に向かったのだった。




 ※奈々ちゃんは薬剤師なので、きっと机の上とか自然に片づける癖が
  付いているのでは?と思いました。薬局であまり出しっぱなしは
  まずいだろうし。……とここまで考えてタタルさんも薬剤師だったことに
  気が付いた(笑)漢方は『いい加減(良い加減)』とか言ってましたね。
  そう言えば。
  ああ、沙織ちゃん、なんであんなに早く嫁に行っちゃったんだ。
  ネタの10個は消えたぞ;; 

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今日は次女のお宮参りに行ってきました^^
世界に名だたる?繁華街、歌舞伎町に隣接する『花園神社』へ。

普通お宮参りってのは、子供の健康や発育を祈願する為以上に
氏神に氏子が生まれた子供とともに挨拶?する意味合いが
あるんだろうと思うんですが、(あ、なんか調べずにこんなこと書くと
某薬剤師が飛んできそう^^;)ウチのすぐ近所の神社は、以前の
記事にも書いたんですが、びみょ~にお詣りを避けたくなる造りを
しております為、出かけるついでに花園神社に行ってきました。
花園神社は酉の市の三の酉の準備真っ最中。

その様子を見て、母が妙に核心をついたことを
『お酉様のお祭りが3回ある年は、火事が多いというわね』

……震災のあった今年ほど火事の多かった年はないでしょう。

母の読書量は正直一生分でもタタルさんの3時間分くらいにしか
ならない人ですが、妙に故事来歴には詳しい人です。
知識偏ってるけど。

来年は被災地や日本そのものの行く末を、祈る為にも
主人だけご宗旨が違うため、毎年遠慮してきた初詣も
きちんとしようかなと思っています。





おざわたまき様>絵にして見て、私もちょっと驚きました。誰コレ?
こんな人いたっけ?(笑)みたいな。顔は変えて書いたつもりが
ないので、髪型って大事だな~とつくづく思いました。
たまきさんに和んで頂けるなら、後半も頑張れます^^

まきまき様>今出勤準備で忙しいでしょうに、見て下さってありがとう。
まあ、今までのツケを払ってるようなものだし、元来結婚式は本人たちは
見世物ですから(笑)確かに本人無自覚で結界貼ってる感じでしたよね。
人付き合いすっごい選んでる感じで。だからリストに残った奈々ちゃんと
熊さんはかなり強者…と言うか人のいい人ってことになるかな(笑)
タタルさんをどれだけキープできるかは…後半へのお楽しみで!

大和様>うわ、こちらもお気遣いさせてしまってすみません^^;
言葉だけで状況を説明するって難しい。確かにダメージ受けてるんですが
悪い意味ではなくて、タタル=渡辺淳一(失楽〇)が同じ文面上に来る
奇跡(笑)というかギャップのすさまじさに、ヒットしてしまい、一日思い出すと
笑い転げて、ダンナに不審がられるという…。すみません、こんな性格の
私ですがよろしくお願いします。もう少し言葉には気を付けます。
あの、自分でも戸惑いの多い文章を楽しんで?読んで頂けたようで
嬉しいです。確かに初期の頃の作品は上品でしたね~。
史紋さんの隣人は当然『赤いぞうさんじょうろ』で、あの花にお水を
あげてたと思います^^


今回は前回の原稿よりペンに慣れてきて、十年前に持ち込み用の原稿
を描いてた頃に戻れたかな~という気がします。
主婦は貧乏なので、昔のようにトーンをがばがば使う描き方は出来ない
わけですが^^;
一枚につき5回のおむつ替えと5回の授乳はしてると思うので(笑)
皆様が少しでも楽しく読んでいただけたなら、本当に嬉しいです!!

拍手[4回]

桑原崇がニセモノではなく
別物になっています。ご注意ください。
合わせてNOVELの『ライスシャワーの中で~外嶋一郎のメモ~』
をお読み頂けると嬉しいです^^
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タタルさん、受難の一日はSideBに続きます。
私も描いてて、誰?この人って感じでした。
トレードマークって大事(笑)

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森伊蔵
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職業:
主婦
趣味:
読書・お絵かき・料理
自己紹介:
次女妊娠中にQEDにはまりました。
当然ですが、原作者および版権元様とは
一切関係がありません。
閲覧に関しては、個人で責任を負ってください。
著作権も一応手放してはいないので、
ご利用の際はご一報下さい。

……なんじゃ!このネタ!?と
思ったら、目をつむって十数えてなかったことに
して欲しいです^^;
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